陶器、陶磁器、唐津焼と有田焼の専門店 ギャラリー一番館

一番館

唐津やきもん倶楽部
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唐津やきもん ~食と器の縁結び

料理松の井 唐津焼一番館

こちらは唐津の有名旅館「松の井」と一番館の共同企画ページです。

「最上の旬を唐津焼に」をコンセプトに、調理長が吟味を重ねた「唐津懐石くずし」を供する松の井の料理と唐津焼専門店である一番館が選び抜いた様々な作家の器がコラボレートし、希少な中里無庵先生の作品から新進気鋭の若手作家までの作品に創造性溢れる料理を盛り込み、料理の写真、器の解説を添えご紹介致します。

2013-10-27

料理:紫芋 まこも茸 秋豆の白扇揚げ





料理:紫芋 まこも茸 秋豆の白扇揚げ

まこも茸。イネ科の植物で 触感はたけのこのように柔らかく、9〜11月まで採れます。
厚く切った紫芋を皮付きのまま揚げると、甘く香ばしい香りが広がります。

小麦粉ではなく、葛を水で溶いたものをからめてあげると真っ白に揚がりこれを白扇揚げと呼びます。
天ぷらより衣の量が少なく、食材本来のおいしさを楽しんでいただける揚げ物です。


器:藤ノ木土平 作 絵唐津皿

角切型の皿ですが、角二か所に刷毛目が施され、

絵付けの横の線と同じく、ヘラで筋をつけています。
静かに見える作品ですが、所どころ作家のこだわりが垣間見える作品です。


料理:森次庸介

2013-10-19

蒸し鮑と粟麩 茄子と里芋の田楽 銀杏 振り柚子





料理:蒸し鮑と粟麩 茄子と里芋の田楽 銀杏 振り柚子
器:藤の木土平 作 斑唐津皿


里いもを皮付きのまま半分に切り、蒸します。蒸しあがったら皮がピリッとむけるので芋の形がそのまま残ります。

切った断面に蒸した鮑と、泡フを乗せ、松の井オリジナルの田楽味噌を垂らします。
松に刺した銀杏で彩りを加えました。

斑唐津とは、名前の通り釉薬が斑模様になるところから付けられている唐津焼を代表する種類の一つです。

藁の灰を使い失透性の釉薬を用いて作りますが、ルーツは韓国の会寧、中国の鈞窯と言われています。
器の真ん中に流れる釉薬は所々青く発色し美しいコントラストを出しています。


(料理:森次庸介)

2013-10-19

茄子のオランダ煮 自然薯と振り柚子



料理:茄子のオランダ煮 自然薯と振り柚子
器:三玄窯 唐津割山椒向付

茄子を縦に切り、中身まで油が入りやすいように切れ目を入れ揚げます。

揚げたものを脂抜きのためお湯につけ、さっと取り出してだし、醤油、みりんで炊くのですが、すぐに食べるよりも一日置いた方が味が落ち着きおいしく頂けます。やや味が濃くなるので、とろろをかけてあっさりと。

元は、、油を使って焼いたり、揚げたりした洋風の調理法や調味(唐辛子等)を取り入れた物を「西洋風の」と言う意味で「オランダ煮」「オランダ焼きというようになったそうです。

(料理:森次庸介)

2013-10-10

唐津自然薯のとろろ飯 渡り蟹の蟹身餡かけ








料理:唐津自然薯のとろろ飯 渡り蟹の蟹身餡かけ

器:三玄窯 絵唐津向付

大さじ一杯ぐらいの量のごはんで、通常とろろごはんは醤油をかけますが、カニのあんをかけています。

使用している自然薯(ジネンジョ)は、唐津市、浜玉の地で現在日本で唯一完全無農薬で作られており七山のお米にこの自然薯のとろろをかけています。

あんかけは蟹のダシをとって作り、その中にカニの身をほぐして入れます。
普通はここまでで終わりますが、これに銀杏を入れ彩を加えました。


器は茶陶で有名な中里重利氏の三玄窯の向付。
器の中ごろに段を付け絵付けも細やかです。これは明らかに雑器とは区別され、桃山時代に茶人から注文で作られた向付を写したものです。

中断で意図的に流れが止められた長石釉が雲のような景色を作り、そこにとろろ、ご飯が盛り付けられ色彩の統一感が生まれています。

(料理:森次庸介)

2013-10-09

鮑と茗荷の冷やし麺 





料理:鮑と茗荷の冷やし麺 

器:ラリック コキーユボール


蒸すよりも揚げることによって柔らかさを出す鮑。茗荷を添え、下にはスダチを。
汁はだしと薄口醤油、みりんで薄めに仕上げました。
ここ数日は暑さが戻ったので、このそうめんでまた涼やかさを味わって頂きたいと思います。

まず汁を飲んで頂き、鮑を口に含みまた再度飲んで頂くと味の変化が楽しめます。

器は90年ほど前、フランスのクリスタル職人が作り上げた貝殻模様があしらわれたボールです。
非常に人気のあったラリックのこのボールは、底へ向かうほど複雑な反射を見せ、ブルーからパープルに色が変化していきます。

鮑を使った贅沢なそうめんを、希少なラリックを用いてお出しするという料理人のとりあわせのセンスを盛り込んだ一品。


(料理:森次庸介)

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